アキシャル サジタル コロナル(体軸断-横断像 矢状断 冠状断)について

国試でこんなこと出たかな?

サジタル アキシャル コロナルって社会人になってからちゃんと覚えたけど、

覚え方とかは特にないです。経験が大事なので画像見てその画像がどれなのか体で覚えるのが早いと思います。

ちなみに臨床現場では

体軸断(横断)・・・アキシャルaxial もしくは トランスバースtransverse

矢状断・・・サジタルsagittal

冠状断・・・コロナルcoronal

とかって言います。トラ、コロ、サジなど略していうこともあります。

MRI画像に名称を付ける際, fast spin echoのT2強調画像のトランスバース画像のことをT2 FSE TRAってかんじに名前を付けたりします。

では画像いくつか載せますのでみんなで覚えましょう。

腹部のtraです
頸椎のsagです
頭のtraです
指のsagです
頸部のtraです
膝のcorです

どうでしょう。だんだんイメージを掴んできましたか?

頭部のsagです
←左が肩のcorで  →右が肩のtraです

googleの検索画面などで『MRI 画像』で検索かけるとたくさん画像出てきますのでそれ見て自分でクイズしたらすぐ覚えれると思います。百聞は一見に如かずですのでぜひ試してみんなで覚えましょう!

MRIの解像度 Matrixについて

CTやMRI、レントゲンなどの画像を撮影する際、写真と同じで画素数というものが必ず決められています。

画像の取得原理の違いからCTやレントゲンのmatrix数は装置で固有(ex.512×512, 1024×1024などスペックによる)であるのに対してMRIは任意のmatrix数に変えることができます。これは放射線を使った画像の分解能は装置に搭載されている放射線検出器のサイズに依存するためです。

一方MRIでは得たい画像によって任意にmatrix数を設定することができます。MRIのmatrixは縦×横のpixel数が必ずしも同じとは限りません。これはMRIの撮影時間が

で表されるからです。MRIのmatrixは位相方向のpixel数×周波数方向のpixel数で表されます。位相数というのは位相方向のpixel数のことです。

図のように位相エンコードと周波数エンコード方向のpixel数が等しい場合はpixelの形が正方形になりますが、臨床においてこのようなMatrixの設定をしている施設はほぼないでしょう。(等方ボクセル:3方向同じボクセルで撮影しないといけない撮影も中にはあります…)

理由としてはとても撮影時間が長くなってしまうからです。

図の(a), (b), (c) 3つの画像のうち撮影時間はいずれも同じです。ここでscan%というのは周波数方向のpixel数に対する位相方向のpixel数となります。(ex.Matrix scan: 512 Scan%: 50のとき周波数方向のpixel数は512×0.5=256となります)

(a), (b), (c) 3つの画像は撮影時間が同じにもかかわらず分解能は(c)が最も高く、続いて(b),(a)の順に分解能は低下していきます。なぜなら3つの画像の位相方向のpixel数はどれも等しいのに周波数方向のpixel数が異なるからです。撮影時間が同じならより高分解能な画像を撮りたいですよね?

実際にMRI装置を触るとわかりますが基本的には全体のMatrixを入力するところがあって、次にその値に対して位相方向のMatrixをどうするか入力する欄があります。

あまり適当なことは言えませんがうちの大学だと周波数方向のpixel数に対して60%~80%で設定することが多いですね。動く高齢の患者さん、じっとできる若い患者さんなど状況に応じてパラメーターを組めるのが理想の技師だと思います。

こんな感じで臨床に特化したMRIの知識を提供していきます。MRIについてもっと知りたい方はまた見に来てください。