スピンエコーSEについて解説します。
こういったMRIの原理的な話は見ると眠くなる方が多い話題だと思いますのでできるだけ図を使ってわかりやすく説明していきます!
スピンエコーSEとはMRIの最も基本的な撮影法で用いるパルスは2種類!90°パルス(励起パルス)と180°パルス(飽和パルス)です。
詳しい原理を説明しても面白くないのでザクっと説明します。90°パルス(スライス選択RFパルス)を印加後に180°パルスを印加するとMR信号が出てきます。これがスピンエコー法の原理です。
これの繰り返しによってMRIの画像が出来上がります。あとスピンエコーを理解する上でTRとTEというワードもおさえなければなりません。
TR (repertition time:繰り返し時間)というのが前の90°パルスから次の90°パルスが印加されるまでの時間。TE (echo time:エコー時間)というのが90°パルスからMR信号を検出するまでの時間となります。なぜこれらが大事かというと、、、TRとTEの組み合わせでT1強調画像とかT2強調画像とか得られる画像のコントラストが決定されるからです!
ここまで読んだ方はスピンエコーについて理解してきたのではないでしょうか?
しかし残念ながら今の時代に臨床ではスピンエコーなんて使いません。なぜかというと撮影時間が長すぎるからです!でも大丈夫です。現在スピンエコーに代わって臨床で活躍している高速スピンエコー。スピンエコーを理解したみなさんなら簡単に理解できます!
たとえば256×256のマトリックスのT2強調画像を1枚とりましょう。T2のTRは長いです。大体4000 msec(4秒)として計算すると…
なんと1枚の画像を撮影するのに17分もかかってしまうのです。こんなの使えるわけがない。
そこで開発された高速スピンエコー法!
高速スピンエコーの解説はこちらから!