dixon法の説明でも出てきたout of phase画像ですが臨床でどのように使用されるのか
知っていて損はありません。
そもそもout of phaseとは水プロトンと脂肪プロトンの磁化ベクトルが逆位相のときに取得される画像なので信号値は水プロトンと脂肪プロトンの信号の差分の絶対値となります(信号が負の値となることはないので)。つまり1つのピクセルに水と脂肪が同じ量あれば信号は0となり、水か脂肪のどちらかが多いと高信号になります。ちなみに息止め撮影をする臓器のout of phase画像はGREグラジエントエコー法を用いて撮影します。
主な用途は微量な脂肪の鋭敏な検出(高分化型肝細胞癌、脂肪肝、副腎腺腫など)および水脂肪境界部の低信号帯を利用して腫瘍の原発臓器や浸潤の有無の判断に用いられます。
知らなくても撮影には困らないですが、知っていると検査の質も向上しますので一緒に学んでいきましょう!